今から15年くらい前に第一次たまごっちブームが到来しましたが、このたまごっちは男の子にも人気がありましたから。
寸子の息子も今は中学2年生になりまして、玩具を欲しがる事はなくなりましたが、4〜5歳の時はやはり玩具で悪戦苦闘を虐げられた事が何度かあります。
息子が4〜5歳(小学校入学前)に「ベイブレード」「遊戯王カード」のふたつが大爆発ヒットしました。
今日はこのベイブレードの玩具を買うために紛争したお話です。
「ベイブレード」はそうですね〜、簡単に説明するとプラスティックで出来た駒のような玩具です。
値段はその型によって多少の違いはありますが、だいたい600〜1000円以内です。
この、数百円程度で買えるベイブレードが、どこの玩具屋に行っても手に入らなかったんです。
元々はTVアニメで放送されていて、この数年後にタカラだかトミーの玩具メーカーが商品化したのが大当たりしたのですが、アニメで放送されていた時は、玩具ほどの視聴率はなかったようです。
現に寸子の息子もTVアニメは一度も見た事はありませんでした。
子供達はこのベイブレードで
「オレが勝った」
「オマエが負けた」
と誰が一番強いか競うわけで、幕張メッセなどでは、トーナメント方式でこの「ベイブレード大会」を度々開催し、メーカー側は次々と新型を発売したのですが、需要と供給のバランスでいくと生産が追いつかないわけです。
そして限られた数しかないこの商品を、大手が抑えてしまうので、一般の玩具屋さんは自分の店でも売りたくても仕入れが出来ないのです。
それなのに、持っている子供は新型、新型と少しずつバージョンアップしていくベイブレードを何個も持っているのです。
寸子の息子のように持っていない子供は1つも持っていない。
なぜ、こんな極端な二極化するかを書きます。
子供の立場でみると簡単な話で
「自分がどんなタイプの親を持っているか?」の一言につきます。
「親のチカラと努力」以外はありません。
この親のチカラとは今回の場合は経済力ではありません。
各家庭での教育方針というのがあって
「うちはゲームはさせません!」
というご家庭はお金があってもゲーム機を買いませんが、このベイブレードに限っては、ゲームのように勉強の妨げになる危険性もなく、値段も数百円で買えるという事もあって、これだけ自分の子供が欲しくて泣いていて、それでも、
「よそはよそ、うちはうち!」と言い放った親御さんは、ま〜いないのではないでしょうか?
寸子の家の近所は本当に同じ年齢の子供が多く、やはり息子は泣くし、寸子だって買ってあげられるものなら買ってあげたいと思いましたよ。
それに今のガキは、みんなと同じものを持っていないと仲間にも入れてもらえませんし、自分の物を少し貸してあげるという事もしません。
近所の玩具屋を何軒回っても無い。
入荷予定すら店側も分からない。
タウンページで玩具屋を片っ端から電話しても、もう店の人が
「また、ベイブレードの問い合わせか!」
ってな感じでウンザリしているのが口調で分かるんです。
保育園に迎えに行き、週末などはお昼寝用の布団カバーを洗濯する為に持ち帰るのですが、このカバーを外しながら、母親たちの会話はもっぱら
「ベイブレードは何処に行ったら買える?」
もちろん、この会話に加わるのは1つも買ってあげられない親達で、子供のお母さん連中とは意識的に「適度な距離を保つ」が方針の寸子もこの時はお仲間入りしました。
しかし、どのお母さん達も寸子と同じで、電話帳で探したり、玩具屋巡りしながら、途方に暮れているだけでした。
この時代は一般の家庭でパソコンが置いてあるというご家庭は、寸子の近所では半分以下でした。
そんな寸子がですよ、ある時にある人から情報を得たんです。
何個も持っている子供たちは、どうやって入手しているのか?
言っておきますが、これは近所の母親から聞いたのではありません。
1・ 子供の玩具類はイトーヨーカ堂がダントツに強い。
2・ ベイブレードの次作品と発売予定日が載っているコミック雑誌がある。
3・ その雑誌名は「コロコロコミック」
寸子、この情報を得たその場で書店に行き、
「コロコロコミックを下さい。」
と言うと、月刊雑誌ですが発売日2日で売り切れるとの事。
それで、今度は玩具屋めぐりから書店めぐりに変り、7件目で1冊在庫がありました。
家に着いて即刻読んでみると確かに載っていました。
次回は○月△×日ころ 発売予定です。生産の都合により延期になる場合があります。
「○月△×日って、あと1週間後じゃない!」
と思った寸子はこれまた即、イトーヨーカ堂の玩具売り場に電話すると、売り場の人もまだ分からないという。
「なぜ分からない!」と詰め寄ると、
「自分達のような平の売り子達は実際にいつ入荷されるか等は聞かせれず、店頭で売る前々日に知らされ、販売前日に販売の為の準備をします。なので、そのコロコロコミックに△×日ころと書いてあるのなら、△×日の2日前くらいにもう一度問い合わせしてみて下さい。」
○月△×日ころ の3日前に問い合わせると「まだ未定です。」
○月△×日ころ の2日前に問い合わせると「はっきり分かりません。」
○月△×日ころ の前日に問い合わせると「はい、明日販売予定です。」
そして寸子は念には念を入れ、入荷数を聞くと
店員「今回は200個入荷出来ましたが、毎回お一人様1個に限定させていただいております。整理券をお配りいたしますので、そして一般のお客様にご迷惑がかからないように、このベイブレード200個の販売は通常の10時開店時間の1時間前に致します。」
寸子「では、その整理券を貰えないと買えないのですね?」
店員「はい、整理番号200番を配り終わったと同時に完売です。」
販売日は日曜日でした。
寸子はダンナを起こし、車で足立区綾瀬のイトーヨーカ堂に着いたのが、朝の6時5分でした。
貰った番号札は「186番」「187番」でした。(ダンナにも買わせました)
ギリギリセ〜フで、到着があと15分遅ければアウトでした。
6時半前に「200番」の整理券は配り終わりました。
結婚して15年、思わずダンナに抱きついて喜びを分かち合ったのは、後にも先にもこの時だけです。
「早起きなら若い者には負けない!」
と張り切って来たお爺さんが朝の4時に着いて貰った番号札は66番のゾロ目。
最前列の人は午前2時半から並んだそうです。
このお爺さん一家はまさにリレー方式で、お爺さんが4時から6時まで、その間にお婆さんが掃除、洗濯、お爺さんの朝食を作ってお爺さんとバトンタッチ。
お婆さんは6時から新聞紙を地面に敷いて座りこんで待つ事2時間。
嫁だか娘だか知りませんが、孫が起きて着替えさせて8時に来た時、バトンタッチ。
このイトーヨーカ堂ですが、この日は朝の9時からこの行列客を店に入れましたが、店員がマイクを持って
「整理番号1番から50番までの方のみお入りくださ〜い!」
15分後
「整理番号51番から100番までの方のみお入りくださ〜い!」
ってな感じで、商品はすでに包装もされていて、お客と店員の間では、
代金と品物、代金と品物の交換作業がサッサと進んで、ぴったり1時間内で引渡しというのか、販売というのかが完了し、10時の一般客の開店時には、先ほどまでの行列は嘘のように、涼しげなお顔をして
「いらっしゃいませ〜。」と店員一同が並び、お客にご挨拶しながらお迎えしていました。
寸子がこの記事で何が言いたいのか?と言いますと、
先週から「いじめ」をテーマに数編にわたって現代の子供と自分達の子供時代の違いを事実を基に所見も入れましたが、それ以上に、
自分達が子供のころの親達と、今の子供の親達も違っている、という事です。
寸子自身は、自分の事は棚に上げて言わせてもらいますが、現代の親御さん達には全体を通して批判的です。
今日書いたこの記事の内容なんか、玩具ひとつの為に、子供一人の為にこれほど迄に爺婆まで巻き込んでするべき事なのか?とヨーカ堂で並びながら自問自答していました。(自分がこうして並んでいる事も含めてです)
しかし、現実に、少なくとも寸子の住む地域は、このように皆が持っている物を持っていない子は遊んでも貰えません。
そして、このような流行物に敏感で、人より早く多く持っている子供が近所でも、クラスでもボス的存在になるわけです。
このボス的存在の意味も、寸子達が子供の頃と違って、
「わがままが誰にでも通ってしまう」という意味です。
そして、この流行物をいち早く入手する影には、今日書いた親達の奮闘があるわけです。
「よそはよそ、うちはうち!」にも2タイプあって、
これら現代の子供事情を熟知しながらも、その家庭の教育方針として親が強い意志をもって子供に伝える場合と、
寸子のように、
フルタイムで働いているから等の理由で子供の友達の母親連中と付き合いがなく情報が入らないから知らない、
物理的な面で日々の生活に追われ、家で子供がどんなTVを好んで観ているのか?など、自分の子供をじっくり観察している余裕がない、
などの理由から現代の子供の世界を知らなさすぎる場合に分かれます。
可哀想なのは親御さんが後者のタイプの子供です。
前者のお子さんの場合は、仮にこれが原因で何らかの仲間はずれ等があった場合でも、親御さんがそれに対して対策を考えるなり、あるいは方針をやむなく曲げれば済みますが、
後者の場合は、子供の周辺で起っている事に親が何も知らない、気が付かないわけです。
そして、極端な言い方をすると、最悪はジリジリと仲間はずれからイジメに変っていくケースが多いにあるからです。
ある教育者のセミナーで「子供の教育」がテーマで講演を聴きに行った時ですが、
「子供が欲しいと言った物を何でも与えてしまってはいけません!」
などと、誰でも素人でも言えるような事ばかり語っておられまして、質疑応答の時に、1番に手を挙げて質問してやりました。
「確かに先生のおっしゃる通りです。親としても経済面、情操面含めてそのようにしたいと思いますが、現実問題として、みんなが持っている物を持っていなければ、仲間にも入れてもらえない、学校が終わって、クラスの子と遊ぶ約束をしたくても、持っていないという理由で断られ、泣いている子供にむかって、親として何と言えばいいのか教えて下さい。」
と言ったら、その教育者は答えられませんでした。
誤解なきよう再度言わせて頂きますが、寸子は今の時代では仕方ないから何でも買ってあげた方がいいと言っているのではありません。
自分の子供の世界をよく見て判断して欲しいと言っているのです。
時にはさじ加減をしながらです。
それには、
自分の子供が友達と遊んでいる姿をよ〜くみる事です。
友達が自分の子供に対してのクチのきき方と他の子に対してと同じかどうか?迄しっかりみて下さい。
補足です。
イトーヨーカ堂に行った一ヶ月後のゴールデンウィークに1泊で旅行に行った時です。
その静岡のある玩具屋さんにベイブレードが何個も売っていました。
玩具屋のおじさんが言うには、地元の子供達は東京ほど大騒ぎしていなく、入手出来ない東京の子供の親が高速をぶっ飛ばして買いにくるそうです。
寸子、思わず10個買占め、帰宅後すぐに保育園の連絡網を見ながら、ベイブレードが買えないと涙ながらに語っていたママさん連中に
「即、お金を持って寸子の家に来なさい!ベイブレードを入手しました〜。」
と電話を入れ、この日に電話が繋がらなかった家庭の分も残しておいてあげないとならないので、1名様1個限定で売りました。
電話が繋がったママ達は全員がすっ飛んで来ましたよ。
もちろん、レシートを見せて、買った値段だけを戴きました。
このママ達の為に、ママ達の子供の為に10個買い占めたわけですから。
「いじめ」のテーマも明日が最後です。
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