読者さんの心のアイドル、寸子でございます。
首が回りません。
いえ、お金ではありません。
オバサンがゆえの悲しい性(サガ)ではなく、体力には勝てないと言う意味です。
首だけではありません。
元々美しくありませんでしたが、更に棒のようになったこの醜い足が痛いです。
本当に次からはこんな三股仕事はご辞退させて頂きます。
久々に赤坂の夜の街を観ましたが、昨日は華の金曜日だというのに、
人の通りがこんなもん?って感じです。
この程度の数って、寸子が28〜29歳くらいの時なら、午前3時くらいでもいましたよ。
それと「空車」のタクシーの行列。
人よりタクシーの方が多いのでは?
特に個人タクシーの多いのには驚きました。
それでこの「空車」のタクシーで思い出したの。
読者さんの中には過去に寸子から聞いて知っている方もいるかもしれませんが。
時はバブル全盛期。
寸子は辛うじてこの時はまだ20代。
終電がなくなった後の空車のタクシーを見つける事そのものが至難の業でもありましたが、見つけたところで止まってくれませんでした。
理由は女が1人だけだからです。
これ、昼間は違います。
あくまでも最終電車が終わった午前様の話。
タクシーの運転手さんの仕事のシフトって2日間夜通しで働いて(多少は仮眠くらいはしますが)、2日間休みなんです。
それで明日から、と言うよりは、今日の朝に会社に帰って車を置いて、タイムカードを押して、
「さ〜、2日間休みだぞ〜」という時の最後の乗客は、
中年男かアベックを乗せたいんですよ。
理由はデッカイやつを一発決めたいからです。
デッカイやつとは、高速を使って料金2万を超える遠距離の事です。
それでなぜ中年男もしくはアベックか?と言えば、このバブルの時代は、銀行マン達や、その他諸々、接待の規模も派手でタクシー代にしても会社でバンバン経費で落としてもらえたので、終電なんて気にしないで飲み歩いたわけです。
そして東京都心のど真ん中から平気で千葉だ、神奈川だ、埼玉だ、の山奥まで深夜料金のタクシーに乗って、乗っている間は深夜と言えども遠距離なので、これもデッカイいびきをかきながら寝ていられたんです。
年齢から見て中間管理職クラスの中年男です。
アベックの場合はどんなに逆方向でも、タクシー代を頃合見計らって接待時に使ったという名目で経費に潜り込ませられるという安心感があって、そこに男特有の見栄もあって、必ず先に女を送ってから自分の家に向かわせるわけです。
だから、そんな高速を使うほどの距離ではなくても、それなりの料金になるわけです。
それが女1人の場合はせいぜい2000円〜3000円程度の近場が多いので美味しくないんです。
だから女が1人だと止まってくれずに通りすぎるか、「空車」から「送迎」「回送」にパット変えちゃうんです。
寸子が結婚退職するまで勤めた会社は四谷にありました。
決算が近くて毎日深夜帰宅が続いたある日、四谷からGRの終電には間に合ったのですが、御茶ノ水から地下鉄に乗り換えるのに、この地下鉄の終電が終わっていたんです。
しかたがないのでタクシーを拾うにも、今の説明の通り。
見ると他にも寸子くらいの年齢の女性が1人でタクシーを捕まえられないで途方に暮れている人が2人いたんです。
この時、二人の女性に寸子から声をかけました。
寸子「どちらまで帰られるんですか?」
1人は「葛飾区亀有」もう1人は「足立区梅島」でした。
結局は寸子を含めて3人とも同じ地下鉄に乗り遅れて、だから同じ方向なわけですよ。
寸子「ここで3人が立っていても捕まえられませんよ、3人が別々の場所で立って、先に拾ったタクシーにみんなで相乗りしましょう。最後の人は少し時間がかかりますけど、ずっと待っているよりはマシでしょう。」
3人は離れた所に散って待つ事45分。
その間に何十台もの空車のタクシーが通り過ぎて、とにかく待つ事の嫌いな寸子は、またもやこの2人の女性達に新たな提案。
「ヒッチしましょう、ラストは私で構いませんから。」
二人は一瞬困惑した顔しましたが、寸子がラストに降りると言ったら便乗しました。
寸子は人相の悪くない、男が1人で乗っていて、足立ナンバーの車を探しました。
ここで待つ事15分。
寸子は車に興味がないので何の車か解りませんが、赤いKでした。
親指を立てながら腕を肩から水平方向に伸ばしたら、その車は止まってくれました。
どこまで行くのかを聞き、事情を説明したら快くOKしてくれました。
御茶ノ水から梅島、亀有を回って最後に寸子の家の町屋までを1万で話をつけました。
当時、新お茶の水から町屋までを深夜料金で2500円くらいでした。
それでいざ車に乗り込む寸前になったら亀有の女性が怖気付いて、自分はここでタクシーを待つと言い出しました。
こうような時は寸子はアッサリしたもんで
「あっ、そうですか。じゃ〜お先に〜。」
と言って梅島の女性と乗り込んだのですが、新お茶の水から行くと寸子の住む町屋が一番最初に通過するわけで、その事は彼女も、車を運転している男性も知っているんです。
でも、ラストは寸子と決めてヒッチの提案をしたわけで、梅島の彼女の家を回ってから寸子の家に向かうつもりでいたら、彼女もこの男の人なら大丈夫だと思ったらしく町屋に近づいて来たら
「大丈夫だと思います。先に降りていいですよ。」と小声で言い、
寸子が「でも・・・・・。」と、どうしようか困惑していると
「すいません、梅島でなくて、先に町屋から回って下さい。」と言ってくれました。
その行為を有り難く受け、5000円を彼女に渡して降りました。
次の日に会社でこの話をすると、上司である常夢さんがビックリして、それからというものは、お茶の水の終電に間に合いそうにない時は、初めから四谷でタクシーを拾い、やはりここでも女1人だと止まってくれないので、拾うときは常夢さんがアベックの振りして一緒に立ってくれて、タクシーが止まってくれたら寸子1人だけ乗り込むと、運転手からは必ずと言っていい程
「ちぇっ!」ってなお顔をされました。
やっと土曜日です。
寸子はこれから事務のお仕事に行ってきま〜す。
読者さん達にとって実りある週末となりますように。
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